« 2018年6月 | トップページ | 2018年9月 »

2018年7月

2018年7月19日 (木)

サークルHMAクライミング合宿(龍王岳)

早いもので兵庫県山岳連盟が主導して活動するサークルHMAも創立から4年目を迎えた。

サークルHMAにはクライミング分科会があります。ハードなフリークライミングやアルパインクライミングと分科会のメンバーは日々練習を重ねています。

また技術遭対委員会のレスキュー講習で緊急時の対応やツェルトビバーク技術も学んだ。

日々積み重ねた努力に報いるため本チャンデビュー戦を行なおう、そう決めました。

サークルHMAにとって初となるアルプスクライミング合宿です。

P7140041001_2

合宿場所を何処にするか検討を重ねました。そして目指したのは立山連峰に聳える龍王岳(2872m)東尾根です。雄山の隣りに位置していますが訪れる登山者は少なく静かなエリアです。その東尾根はゴジラの背中みたいにギザギザの岩肌が険しい表情を見せています。

室堂登山指導所や出会ったプロガイドから「マニアックな山域を登るんですね」と言われた。そんな山に私はこれで3度目の登山です。

 「あれを登るんですか?」

「そうや、あのギザギザ尾根や壁を登るんやでぇ」

 期待と緊張の面持ちで参加メンバーは龍王岳を眺めていました。

 7月14日クライミング本番デビュー戦開始!下界の猛暑を忘れる別天地が広がっています。

 室堂~一の越~御山谷下降~龍王岳東尾根~一の越~室堂

 これが今回の計画です。

40_large

今回の合宿はクライミングだけではありません。テントは使わず、シュラフも無し、ライトダウンの上下とシュラフカバーでビバークを体験するのです。夜中から明け方に掛けては夏と云えどもかなりの冷え込みとなります。

 「寒い、寒い、寝られへん!」

 「朝になったら太陽の暖かさを実感するよ、眠るなんて贅沢は考えずに耐えるんや!」

78_large

標高2700m付近、満天の星空を眺め、モルゲンロートに染まる山々を眺め、贅沢な一夜が明けた。

 夜の道を走り、そしてビバーク、睡眠不足だとボヤキも出る。

「よう頑張った!一日や二日位眠んでも死なへん、登り出したらアドレナリン大放出で嫌でも眼が覚めるわ」

 朝日が冷えた岩肌を温め出した06:00に登攀開始となりました。私とトっちゃんはオブザーバーとして最後尾から登ってます。

 予定では3パーティー(7名)なので登攀時間は6時間は必要だと考えています。12:00頃には山頂に抜けたい。

P7150045001

申し分無いクライミング日和に連日の睡眠不足も吹っ飛び全員テンションマックスです。

29_large001

支点の構築も練習の成果が出ています。露岩、岩角、ハイ松、クラックにカムと手際良くセットして登って行く、

「支点構築練習しておいて良かったです。本番で実際にやってみて、なぜ必要なのか、その意味が理解出来ました」

練習に無駄と云う言葉は無い、出来たことが自信となり前に進める。


P7150046001

抜けるようなコバルトブルーの空に向って高度を上げて行く。そこには逞しいクライマーに成長してくれた頼もしいメンバーの姿がある。


Photo_2

これを越えれば龍王岳の頂上部に出る。この東尾根にはこれが正解と云うルートはありません。何処でも登れるし、ルート選択に依って難易度は上がる。残置支点は皆無、全てナチュラルプロテクションとなります。リードクライマーの判断でルートを探り出して行くそんな楽しさがある龍王岳東尾根です。

P7150050001

3峰のファイナルピッチをリードするヤスコさん、大濱君は右の凹角を攻めています。私とトっちゃんは後方から目を細めて彼らの動きを見守っていました。


P7150053001

マチコちゃんも終了点に上がってきました。生れて初めて登る北アルプスが龍王岳東尾根です。

「贅沢なアルプスデビューやで!」

Photo

予定の6時間を少しオーバーしたが無事に全員が登頂を果たした。

メンバーはフル装備を背負い長時間のクライミングに耐えて頑張った。握手ハイタッチでお互いの健闘を称え合う姿には仲間としての強い絆が芽生えていた。

35_large

初めてとなる「兵庫県山岳連盟サークルHMAクライミング合宿」を無事に終える事が出来た。

「トっちゃん、協力してくれて有難う、いつも無理を聞いてくれてすまんのう」

サークルHMAを立ち上げて4年目となる。私の心の中に過ぎ去った時、出会った多くの方々、やっとここまで辿り着いたとの喜びや安堵感、言い知れぬ感動が駆け巡った。

ドッと疲れが出て山頂にヘタリ込んだ。

何か「おめでとう」「有難う」とか優しい声を掛けてやりたかったが涙が出そうで言葉を飲み込んだ。

泣いたら、

「代表、何を泣いてるんですか?」

このデリカシーの無い天然の連中に笑われそうだ。

2018年7月 8日 (日)

NHKで友光さんを語る。

6月12日(火)の早朝からNHK神戸放送局の取材ロケがありました。

NHKの番組に「ニュースKOBE発」のコーナー「しっとぉ兵庫」と「ぐるっと関西おひるまえ」と云うのがあります。それに友光幸二氏を取り上げる企画なんです。兵庫の隠れた偉人や名匠(名工)を紹介する番組です。

Dscn5251001Dscn5250001

NHK放映に到るまでの経緯とは、平成24年の12月に友光さんが亡くなられ、その追悼の意味を込めて私が書いたブログから始まりました。そして兵庫県山岳連盟の機関紙「兵庫山岳」にも追悼記事を掲載しました。

テントの歴史を塗り替えた名匠が逝った ←クリック

このブログが思っていた以上に反響を呼び「トモミツ」を皆さんに少しは知ってもらえたようでした。

友光縫工の記事が岳人に ← クリック

その後、「岳人」の編集部からも取材協力の依頼が来ました。

神戸には登山史に残すべき凄い名匠が居たんだと後世に伝えたい、私の思いはそれだけでした。

神戸登山研修所ロビーには友光さんを顕彰した額が掲げられているのですが、その額を見たNHK神戸放送局の現役アナが興味を持って下さったのです。

Dscn5253001
この番組で友光幸二氏をどう紹介するか、レポーターの坪尾明音さんとミーティングを重ねました。

友光さんを知る仲間は私の周りにも居ます。

神戸山岳会の内藤君、兵庫県山岳連盟の古賀理事長、クラブ雲峰で一緒に研究会に参加し新型テントをヒマラヤで実戦使用した髙木君、そして「トモミツ」最後の弟子となった「神戸ザック」の星加さん、NHK常連の一本松君、

「NHKがトモミツを取り上げてくれるよ、誰かテレビに出て話をしてーな」

皆に声を掛けましたが、

「それは黒ちゃんの仕事や!」

結局は私にお鉢が回った形となってしまいました。

Dscn5257001Dscn5258001

クラブ雲峰装備研究会の末席に加わってテントや登山装備の開発をしていた50数年前、こうしてカメラの前で初期モデルのテントを張り、友光さんのアルバ ムを開けば、あの頃が懐かしく思い出されました。

 レポーターの坪尾さんから、

 「黒田さん、友光さんへの思いを熱く語って下さい」

 キューサインが出てカメラが回りました。

 「世界で初となる吊下げ式テントを開発し登山の形態を変えた登山史に残る凄い名匠が神戸に居たんだと云う事を皆さんにぜひ知ってもらいたい」 

「現在、多くの方々が気楽にアウトドアライフや登山を楽しめるのも友光幸二氏の開発努力があったからだと言っても過言ではない」

当時トモミツ縫工に集っていた若き?アルピニスト達の思いを代表する形で喋ったのです。

OKサインが出て収録は終わりました。

しかし、当初の放映予定だった6月18日(月)北大阪地震が起り急遽放映は中止となりました。諦めていましたら7月2日(月)に放映しますとNHKから連絡があったのです。

Photo
小学2年生、幼稚園、2歳の3人の孫娘達はテレビを見て「ジイジ、ジイジ!」と騒いでいたそうです。

こうして私が成すべき仕事がまた一つ終わりました。

2018年7月 3日 (火)

セルフレスキュー講習会

梅雨明けを思わす猛暑の中、7月1日(日)クライミングセルフレスキュー講習会が今年も神戸登山研修所で開講されました。市川君は技術遭対委員、大谷君は指導委員ですから本日は講師として参加です。

神戸登山研修所には朝早くから大勢の受講される方々が集まって来られました。講師やスタッフを含めると30名を越える盛況です。

P7010030001

昨日の土曜日は高体連の顧問の先生方の技術講習会に出ていますので、連日の研修所への出勤です。

昨日は突然の雷雨やったが今日は、

「暑いにも程がある!!」

とにかく暑い!フェンスに設置した温度計は34度越えを指しています。


P7010032001

転落したリードクライマーをビレイヤーがスパイダーラッペルで救助する一連の流れを練習しています。自己脱出の方法も一度で覚えるのは簡単な事ではないですよね、何度も反復して覚えてもらうにしても参加者が多すぎて時間が足りないし暑すぎる、これでは熱中症のリスクも高い、厳しい講習会になった。

また落ち役も大変です、焼け付いた人口壁にぶら下がって暑さに耐えるんですから拷問やね。

P7010033001

日陰を求めてウロウロ、大型ファンを回していますが焼石に水、気休めです。

朝9:00から始まった講習は16:00までビッシリと行われたのです。参加された皆さん、暑さに耐えて熱心に学ばれた事は決して無駄にはなりません。当然の事ですが事故に遭遇しないのが一番なんですがレスキュー技術を身に付ける事で大きな安心を得ると考えています。

講習会を終え、真っ直ぐに帰宅する予定でしたが泡泡の誘惑には到底勝つ事は出来ず暖簾を潜ってしまいましたわ。

「プッハァ~、旨い!大ジョッキお代わり~」

« 2018年6月 | トップページ | 2018年9月 »

フォト

ブログリンク

  • クラブ雲峰ホームページ
    神戸を拠点として活動する創立50年を超えるクラブ雲峰のホームページです。
  • 遠征プロジェクト
    海外遠征を目指し頑張っているナベちゃんの活動が掲載されています。
  • 雲峰イズム
    クラブ雲峰の未来を担う現役組が運営するブログの開設です。ぜひ一読下さいね。
  • 会員掲示板
    クラブ雲峰の会員用掲示版です。 山行計画、連絡事項、ご意見、ボヤキを自由に 書き込んで下さい。
  • クラブ雲峰
    2007年にブログを開設して2012年までの記事を掲載しております。
無料ブログはココログ
2018年10月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

最近のトラックバック