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2014年8月20日 (水)

雨の剣岳八ツ峰CDフェース登攀

    2014 8/148/16 雷鳴轟く剱岳合宿

 

 

    (レポート作成者 ナオキ君)

 

 

あ~ぁ、剣岳は今年も雨ェ~だったぁ

 

 

いよいよ雲峰夏山合宿、剱岳八峰六峰登攀の日が来た。提出した予定では14日に室堂入りし熊ノ岩でBC設営。1516日は2グループに別れ、それぞれDフェース、Cフェースを登攀、その後は各グループで剱岳や他フェースを堪能し、剣沢で宴会。17日には室堂を出発する日程になっています。

 

13日の晩、神戸より出発した雲峰のメンバーは代表、e仙人、t師匠、楠兄ィ、ナベちゃん、私の6名である。

 

それぞれ2台の車に乗車し立山ケーブル駅に到着したのが夜中の1時過ぎ。そこから各々適当の場所で仮眠…ベンチや軒下で仮眠する姿はまるで浮浪者()。夜中、少し雨に降られるも明け方には止み、6時の始発に乗車出来た。

 

室堂に着いた浮浪者集団()はさっそく身支度をし7時半には雷鳥沢を目指し歩きだした。

 

 

Photo

フゥ。それにしてもザックが重い…。出発前に計った時は水とロープ抜きで14キロ近くあったので今は20キロ近くはあるはずである。最近、体調が優れないせいもあるかもしれないが、やはり歩荷トレーニングをサボったツケがきているようだ。しかし、曇りがちではあるが久しぶりの立山連峰を見ながらのトレッキングは重さも忘れ、笑顔になってくる。これならなんとか歩けそうだ 

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テント村と化している雷鳥沢を過ぎ、剱御前手前で、いよいよ雨が降りだしてきた。ここで小休止がてらカッパを着こみ出発。

 

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幸い本降りには合わず順調に剣沢のテン場に11時半到着。ここで軽く昼食を食べ、水を補給し再び歩き出した。

 

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しかし、毎度の事ではあるが、談笑(t師匠はひたすらツッコミ&ボケではあるが…)しながら歩く雲峰の仙人衆や代表の体力は年齢を考えると脱帽である。長い剣沢の雪渓を下りようやく、長次郎谷出合へ。

 

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ここから熊ノ岩までが本日のメインイベント?の登りだ!

 

落石やクレパスに注意を払いつつ、熊岩までの急登をひたすら登る…。

 

ここからは談笑は一切なし。出てくる言葉は「ザックを宅急便で送ってくれ」だの「MKタクシー頼むわ」だの、頼もしいグチの連発()

 

長丁場の格闘の末、ようやく熊岩や各フェースが目前に迫った。

 

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熊の岩到着後、さっそくツェルトを張り、明日の登攀準備にとりかかる

 

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疲れ果てたメンバーは明日の早朝(いや深夜ですね)アタックに備え夕食も程々にさっそく眠りにつきました。

 

翌日は深夜2時半に起床。各自寝ぼけ眼で朝食…。「まるで軍隊の訓練や」と隣人。私も思わず頷く。

 

朝食を終え外に出ると天気はまずまず。

 

さあ、いよいよ六峰アタックだ!!

 

ヘッデンを点け、グループに別れ各フェース取りつきを目指す。

 

楠兄ィ、ナベちゃんを率いる鵜飼いの匠(本人談)たるt師匠達はCフェースへ、e仙人、代表、私はDフェースへ向かった。

 

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Dフェース取りつきに行くにはシュルンドを迂回しつつ回り込むしかないようだ。

 

ようやく取りつきに到着し身支度を終えた頃、朝日が射し込み、モルゲンロートに染まりだした。

 

5時過ぎ、いよいよ登攀開始!

 

e仙人より「今日はトップを頼むわ」と、ありがたい御言葉。鵜飼いの鵜としては良い仕事をせねば…()

 

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しかし見上げると壁の立ち具合は予想通りだが、思ったよりも岩が濡れていて、苔も多い…。

 

Dscn0278
少し恐る恐る登ってみる…。

 

やっぱりズルズルやん!

 

スメアも効かん!!

 

怖ェ~()

 

ハーケンも要所要所にはあるものの、揺すってみると抜けそうなモノも多い。しっかりしたハーケンをチョイスしていく。

 

足元が滑りそうなので片手でスリング工作するより楽なヌンチャクをここでは多用した。

 

後から思うに1ピッチ目がDフェースの核心でした。

 

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2ピッチ目は乾いているし難しい場所もないので特に問題なし。眼下にBCの熊ノ岩が見える。

 

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3ピッチ目はルートを少し間違えたかもしれませんが無難にクリア。

 

3ピッチ終了点からは隣で登攀中のメンバーがリッジに取り掛かっている勇姿が見えた。鵜匠の「おーい!ロープアップや~!」、楠兄ィの「怖ェ~」がこだましておりました。

 

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しかしここからはガスが濃くなり雨粒が眼鏡に当りだしてきた。

 

e仙人がボルダーXに履き替え「雨が降ってきたしトップを代わるよ」との頼もしい御言葉。ここは素直(喜んで?)に従います。

 

Dフェースもそろそろ終盤、リッジに出るものの雨脚も強くなり晴れていれば快適なはずの登攀もガスの中では今一つ…

 

最後の2ピッチは折角なので再びトップを代わってもらいました。
 
しかしここから更に雨脚が強まり、まるで沢登り状態ビレイしている足元も川になっています。
 
リッジを抜け上部へ。雨に濡れ黒く光る岩は形色共に妙号岩にとても似ている箇所があり、何故か安心させられます。
 
山頂手前の終了点からは雨が降っていなければコンテで良いかもしれませんが念のためロープを出し山頂へ。念願のDフェース登攀終了となりました

 

 

e仙人、代表、ありがとうございました!!

 

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ここからは縦走路を使って懸垂下降後、五六のコルへ出る予定でしたが…

 

濃いガスの中、下降点を間違え痛恨のルートミス!!

 

大雨の中、登り返す事が出来ず、仕方がないのでそこから更に2ピッチ懸垂下降。雨で滝と化した壁を降りて行くと、そこは五六のコル奥のシュルンドの中でした!

 

懸垂下降していると下の方から聞いた事のある声が響いてきます。何とt師匠率いるCフェースチームでした()両チームとも揃って間違うという仲が良いのやらツイてないのやら…

 

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両チームが揃ったところで早速ここから五六のコルに登り返すことに。先行している楠兄ィ、ナベちゃんがカムを使ってルートを切り開いてくれています。日頃の練習の成果が実り逞しい限りです。後ろから見ていても感心させられました。

 

やっとの事でシュルンドを脱出し、BCに戻ったとき我々に更なる悲劇が訪れていた…。

 

何と先程の大雨でツェルトが水没している!

 

各自大急ぎ中をチェック。

 

楠兄ィやナベちゃんはマットまでやられたようである…。

 

その後は各テント内にてバーナーで暖を取りつつ濡れた衣服を乾かす作業に追われた。

 

楠兄ィのツェルトからは「最悪や~~」と、まるで呪文の如く声が響く…

 

夕食後の話し合いで明日は登攀はせず、室堂まで一気に戻る。もしくは雷鳥沢で一泊と言うことになった。

 

しばらくして寝床を整え、さっさとシュラフに潜り込み眠りについた…。

 

しかし真夜中再び大雨が襲う!しかも雷のおまけ付き!!

 

その時、隣のナベちゃんのテントから悲鳴にも似た声が…「床上浸水~!」どうやら上部の雪渓から雨が流れ落ち、川の様になって水が入ってきたようだ。

 

土砂降り雨の中、急遽お引っ越し作業をする師弟コンビ。GWには五竜で熱い?ビバークを乗り越えた2人、今回も難なく切り抜けるだろう…(実は眠くてシュラフから出れませんでした。ゴメンナサイ。)

 

翌朝は5時に起床。すばやく朝食を取りコーヒーを飲む。

 

ツェルトから出ると雨も止んできている。急ぎ撤収作業を開始した。

 

しかし、ロープや衣類、ほとんどの道具が濡れてしまっているので、パッキングし終えたザックは想像以上に重くなっていました。
 
最後に各フェースをバックに記念撮影。

 

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さあ今日はいよいよ室堂に向かって歩くだけです!
 
しかし皆、寝不足で疲労が取れていないのか顔色も今一つ。ペースもなかなか上がりません。
 
長次郎谷出合を過ぎ、剱沢の登りになると益々スローペースになってきます。しかも雷雨という更なる試練が
 
雪渓にも水が溢れ登山道はもはや沢登り状態。

 

Photo_18
ここからは休憩すると身体が冷えてしまうので各々のペースで歩いて行くことに
 
私も剱御前手前では寒さとシャリバテで、かなりヘロヘロ。

やっとこさ剱御前小屋に着いた。ようやくザックを下ろし休憩することができる。ここで温かいラーメンやコーヒーを口に入れ満たされる。悪天候時の山小屋は本当にありがたい。

後は雷鳥沢まで下り、室堂まで少し登るだけだ。
 
外に出ると雨も上がり少しだけだが太陽も顔を出している。
 
ここからは皆で足並みを揃え雷鳥沢まで下った。

 

 

Photo_19

 

結局、雷鳥沢のテン場に着いたのが4時前、540分の最終便までギリギリだ。
 
各々のペースでゴールを目指す。
 
もし間に合わなくても小屋に泊まり宴会すればいい。(実は内心、小屋で宴会を期待しておりました)
しかし疲れた身体に雷鳥沢からの登りが堪える立ち止まりながらも一歩一歩登って行く。後ろを振り替えるとナベちゃんがかなり遅れている体調も少し悪そうだ。でも後は信じるしかない。


楠兄ィ、t師匠、代表、私は5時過ぎに室堂にゴールイン。後はe仙人とナベちゃん待ちだ。

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分前にe仙人到着。途中トイレに行って遅れたようだ。
 
まもなく5分前。バスターミナルでは乗客が並び始めている。諦めムードが漂う中ナベちゃんが到着。まるで24時間テレビ、チャリティーランナーのゴールシーンを連想させられました()。それにしてもよく頑張ったね。

その後、揺りかご?の様なバスとケーブルで下山し、立山ケーブル近くの温泉にて4日間の垢を流し帰路についた。

かなりバード(苦行?)な山行ではあったが、その分得られたものも多い。忘れることが出来ない思い出になりました。
 
皆さん、本当にお疲れ様でした!

 

 

 

 

 

では続いて、Cフェースを登った 高チャン、楠ニイ、なべチャン組の報告です。

 

             レポート作成者 (なべちゃん)

 

 

 

 

8月14日(木)

 

 始発のケーブルに乗り室堂へ

 

 室堂発。中西さんを先頭に隊を乱さず雷鳥沢を経由し別山乗越へ。

 

 すれ違う登山者に高木さんの虚弱体質ブシが炸裂。

 

 別山乗越では、風も強く曇った天気も相まって寒さも感じる程。

 

 剣沢テン場を経由し剣沢の雪渓へ。雪渓上では、涼しい風が吹きまるで天然クーラー。

 

 長次郎雪渓に入り熊ノ岩を目指す。見えているのになかなか近づかない。

 

 熊ノ岩にてツエルト設営。高木邸(渡邊)。楠本兄邸。中西邸(佐藤さん、大谷さん)。

 

 中西邸は自作ビニールのフライシート付き。これが後に大きな差を生む事に。

 

 明日のクライミングを控え、夕食を取り早々に消灯。

 

 

 

8月15日(金)

 

 2時前に起床。他のテントはまだ電気がついていない。

 

 食事をすませ、2チームに別れそれぞれの目指すフェースへ。

 

20140815_46

 ここ数カ月間で風貌も含めホンマモンの山屋らしくなった楠二ィです。

 


Cフェース組(剣稜会)。4時30分登攀開始。

 

 1ピッチ目(渡邊楠本兄高木さん)

 

 快適なスラブ。夏のアルパインは初めてでリードで登れる事に心弾む。

 

 弱点を突くように登ると要所要所にハーケンが。ホールドもしっかりしておりあっという間に終了点へ。

 

 

20140815_48

 

 

2羽の鵜を操る鵜匠タカちゃん、操られる2羽は大変やね。同情します。

 

 

2ピッチ目(渡邊楠本兄高木さん)

 

 40m長めのクライムアップ

 

 3ピッチ目(楠本兄渡邊高木さん)

 

 鵜匠の一声で楠本兄さんがリードで登る事に。この一本に楠本兄さん大満足。

 

 4ピッチ目(渡邊楠本兄高木さん)

 

 

20140815_51

 

Cフェースの爽快なクライミング? 雨やねぇ、可哀想に、恨むなら雨男を恨めよ。(留守番仙人は晴天を祈ってたんやで、ホンマ! 信じてぇ~)

 

 

 

 

20140815_54
お隣さんのDフェースも雨の中を頑張っております。ご苦労さんです。

ナイフリッジを登りそのままトラバース。高度感抜群。
Dフェースを登る中西さんの姿が見える。

 

 ピナクルにてビレー、まさにアルパイン。

 

 5ピッチ目(渡邊楠本兄高木さん)

 

 やさしいリッジを登りCフェースの頭へ。

 

 登攀の感動もつかの間、雨が降り出し急いでAフェースの下降路へ向かう。

 

Aフェースにて懸垂の支点を発見。1ピッチ目50m(渡邊楠本兄高木さん)。

 

 

20140815_65
ジャ~ン! 滝の懸垂下降やぁ! さぁ、空中へ飛び出せ!

 

2ピッチ目50m(楠本兄渡邊高木さん)終了点は雨の流れ道となっており滝の用に水が降ってくる。合羽の中まで浸水。まるで滝行。

 

 3ピッチ目(楠本兄渡邊高木さん)

 

 岩峰は、切れおちており先が見えず。切れ落ちた先は空中懸垂となり途中水をかぶりながらの懸垂、やっと下降しきる。合計150mの懸垂となる。

 

 安心したのもつかの間。下降した先は目的のⅤⅥのコルではなくシュルンドの中。

 

 全身びしょ濡れで身体が冷えていく中、ここから脱出できるのか不安がよぎる。

 

 剣岳は「まだまだ遊んで行けよ」と言ってるのか。

 

 取り合えずⅤⅥのコルへ向けてシュルンド脇の岩稜をトラバースしていく事に。

 

 「俺が行きますわ」終始楠本兄さんがリード。1ピッチ目岩峰上部雨で濡れて左スラブが登れず奮闘。結局右側の滝のように流れてくる水をかぶりながらクライムアップ。脱出の第一歩が切り開かれる。楠本兄さんのここ一発はすごい。「楽しいー」と不安を一括。ふと振り返ると上から更に懸垂で降りてくる人影。まさかの顔ぶれ、Dフェースチーム。シュルンドに雲峰全員大集合。緊張感から解放される。

 


2ピッチ目10m程クライムアップ。

 

 3ピッチ目小滝を越え30m程のトラバース。そしてⅤⅥのコルへと到着。

 

 楠本兄さん大活躍でした。

 

 何とか熊ノ岩へ到着。

 

 ツエルトはびしょ濡れ。この後床上浸水するわ雨漏りするわで大変な夜に。フライのある中西邸が豪邸に見えました。

 

 

 

 8月16日

 

 雨の為登攀は中止して下山日とする。

 

 途中からどしゃ降りの雨、ところどころで雷も。

 

 またまた合羽の中まで濡れまくりで寒さも相まって身の危険を感じる程。

 

 中西さんは更に下痢の二重苦。何度となくキジを撃つ。「昨日の雨で風邪ひいたかなー」と余裕で曰く。山の仙人に見えてくる。「わし雷鳥沢でツエルト張るわ」余裕の一言に全員耳を疑う。雨のツエルト箔2日目はもう勘弁。とりあえず室堂へ向かう事に。最終バス10分前に私が到着。危うく雷鳥沢ヒュッテ行きでした。

 

 急いで下山したものの帰りの車中眠たすぎて「やっぱり泊ってきたらよかったなー」楠本兄さんのまさかの一言。

 

 色々な体験が出来有意義な山行きとなりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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