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2014年5月

2014年5月26日 (月)

久し振りに古法華で遊んだ。

久し振りに古法華へ出掛けた。

とうとう火が点いて本気になってしまった高チャン。

今週末のトレーニングは何処が良いか考えた。

「そうや!古法華が良いわ、あそこで基本的なムーブを練習しようや」

「俺なぁ、先週の練習でポイントを掴んだぞ、フリークライミングが解ってきたわ」

クライミング評論家を自称する先生は仰っしゃる。

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先週は華麗なるフォールを披露してくれたからね。

さて、今日はどんな見せ場を作ってくれるのでしょう。

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背中の腱と股関節を痛めて顔をシカめながら登るH君、

「無理したらアカン、回復が遅れるぞ」

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「高ちゃん、それはあまりにも大胆やね」

FACのメンバーがクライミングしていた。

「お互いにドタ靴履いて登ってた世代やのう」

最近のクライミング事情や昔話で盛り上がって大笑い。

「まだまだ俺達世代の生き残りは居るねえ」

2014年5月19日 (月)

さぁ、今度は夏山やね。(ついでに神子畑の話)

5月の山行を終えたと思っていたら、早くも夏山の計画が上がってきました。

6月の竜王岳北面、7月~8月の北岳バットレスなどが計画されています。

先週の5月11日(日)は妙号岩で夏を想定したアルパインスタイルでマルチピッチを登る練習が行われました。12名も集まって、この日の妙号岩は雲峰の貸切りでした。

そして5月18日(日)はフリークライミングの勉強会です。

私、楠ニィ、ナオヒデ君、とっちゃん、高ちゃん、マアちゃんの6名がゲレンデに集まった。

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本日の講師はマアちゃんです。クライミング理論を聞き、ムーブを見て納得はするのですがトライしてみてガックリと肩を落とす、その繰り返しです。

「その足の置き方やと、次の動きが出来んわ」

細かいアドバイスが飛んできます。

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今日は久し振りに高チャンが参加しています。

「今日の俺は評論家として参加してるから見るだけ!」

でもそこそこは登れていました。ホンのそこまで・・・・!

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腰痛膝痛に耐え、トレーニングに励む楠ニィです。 課題のラインを攻略すべく果敢に挑みましたが、健闘空しく、叩き落とされた。

「腕力だけでは登れん!足で登れ、バランスと体重移行やで」

「クソッ!今度こそ登ったるぞ!」

リベンジを堅く心に期す楠ニィでした。

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傾斜は垂壁に近く、細かいホールドと微妙な体重移動がポイントとなるこのラインを登る高ちゃんです。

「ムムッ、左手が無い!俺が登れるようにバケツを掘ってくれや」

さて、この後の結果や如何に?

このラインを壁全体が苔生していたので「緑の魔境」と仮称していました。

今回、このゲレンデ整備にカンパしてくれた高ちゃんに敬意を払い。

「虚弱体質」と命名させて頂きます。

「身体の弱いオッサン、お疲れさんでした」

これに懲りず、またのお越しをお待ちしております。

 

              ( 付 記 )

先日の事、嫁さんが山の斜面に並んだ異様な建物を見た記憶があり、それが気になって仕方がないと云う。そんな場所へ連れて行った事は無いなとアレコレと考えてみた。 

「そうか、神子畑やわ!子供が小さい頃に若杉へスキーに行った帰り道にあそこを通ってるわ」

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思わぬ話から朝来市まで出掛ける事になりました。これが現在の神子畑選鉱所跡です。完全に建屋は撤去されコンクリートの基礎だけが残っています。

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私の記憶にある神子畑はこんな風景でした。

P4270031 今は産業遺産として公園施設化され生まれ変わった姿となっている。

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朝来市は神子畑を竹田城跡とセットで観光の目玉として売り出そうと考えているようです。

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フランスの鉱山技師の居宅であったムーセ邸も綺麗に手直しされ、今は資料館として一般開放されています。

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日本最古の神子畑鋳鉄橋(国の重要文化財)も渡れます。 「鉱石の道」として明延~神子畑~生野と産業遺産ルートが通っております。

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口コミなのか思ったより多くの人々が訪れております。これはヒョットすると本当に神子畑が観光客で溢れるかもね。それまでには是非一度は訪れてみて下さい。

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峠を越えて明延まで足を伸ばしてみました。一円電車の話ですが新たに線路を修復して700m位を観光用に走らすのだと産業会館の職員が話していました。

そうそう、この職員と一服入れながら芸術家がこの明延に移住し地域が活性化した話になった。うちげぇのアート展おおや2010年  ←クリック

その中で大越画伯の名前が出てきた。彼は大越君が何処へ引っ越したのか知らなかった。丹波の立杭だと云うと、 

「そうですかぁ、丹波ですかぁ、やはり、皆出て行くんですかね」

 と寂しそうに紫煙を吹かせた 。

 

2014年5月12日 (月)

福井の山々を訪ねて

2014年5月山行報告をもう一つ、福井の山を訪ねたレポートです。

登山期日   

   5月 3日 ~ 5月 5日

メンバー

   文チャン夫婦、ハル君夫婦、お邪魔虫のコッチャン

登山地    

   福井県 銀杏峰(げなんぽ) 姥ヶ岳(うばがたけ)

            (登山概要)

5月3日(曇り~雨~曇り)

5日の天気が雨の予報だったので。早朝神戸発、3日に銀杏峰に登ることにした。

Photo

登山口の宝慶寺登山口(10:00)~林道登山口~山頂(13:13)~名松林道コース下山~宝慶寺登山口(16:20)

1000m付近から雪が出てきた。尾根筋は花が沢山咲いていて、綺麗だった。11:00頃から雨が降って、ガスの中の登山となった。頂上には小さな祠がある。ガスで展望は全く無し。昼食後下山。

名松尾根は急な尾根で雪解けと雨で滑りやすく、辛い下りだった。林道に出る手前ぐらいから雨が上がってきた。麻那姫湖青少年旅行村でテント泊、夜は冷え込んできた。

5月4日(晴れ)

R157の通行止めポールを除け、温見峠に向うが行けそうもないので、姥が岳に登ることにした。

平家平の登山口まで車で入ることが出来た。ここのコースも花も豊富で、目を楽しませてくれた。やがて残雪がドンドン出てくるようになってきた。それとともにブッシュも酷くなってきた。先行トレースが有ったのと、テープが有ったのでルートを見失うことはない。最後の林道を過ぎると緩やかな登りが続くようになってきた。水芭蕉のある湿地帯で花を期待したが、残念ながら咲いてなかった。

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頂上稜線にはビッシリ雪があった。白山が真っ白に雪を付けている。御嶽、乗鞍、北アルプスも見えている。南には能郷白山が目前に聳えている。雪は少ない。下山は登って来たコースを大トチの樹に寄り道して下った。

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平家平登山口(07:25)~姥が岳山頂(11:30~12:20)~平家平登山口(15:20)

今日も麻那姫湖青少年旅行村でテント泊。

5月5日午前3時頃から雨、ユックリして帰神。

当初の計画では能郷白山に行く予定であったが道路が通行止めのため行く山を変更、しかも天気が悪いというので出発も早くした。結果的にはその方が良かった。

直前の変更にも関わらず、無事登って来ることが出来た。皆さんに感謝です。

                    (報告者 文チャン)

爺ヶ岳東尾根から鹿島槍ヶ岳南峰

それでは5月山行の続きです。

マンちゃん、マッチャンの2人が向かった爺ヶ岳東尾根から鹿島槍ヶ岳への縦走です。

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4月26日 07:30

鹿島集落の狩野さん宅前に車を止めた。

東尾根の取り付きは狩野の婆ちゃん顕彰碑裏から始まります。

出だしから強烈な登りで一気に高度を稼ぎます。

上の写真は1400m付近ではないでしょうか?

かなり雪は消えています。ジャンクション辺りで雪上を歩く事になるのかな。

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14:00 P3(1970m)付近にテントを設営する。ここまでトレースは有りません。

全く、2人だけの貸切りとなっています。

「爺ヶ岳の主稜線までは遠いですなぁ」

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P3のテント場は爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳を見渡す、絶好のビューポイントです。

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これはおそらくP2辺りではありませんか?

東尾根は長大な尾根ですが、細くなってるナイフリッヂは矢沢ノ頭の登り手前に少しある。

「ご機嫌良くお遊びしてますなぁ、マンちゃん」

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4月27日

06:40 テント場出発

13:20 爺ヶ岳中央峰(2669m)到着

14:55 赤岩尾根分岐

15:20 冷池テント場

鹿島部落が標高970m位ですから高差約1700mと登るには体力の要る山域です。

今回はトレースは無く、かなり厳しいアルバイトを強いられたようです

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4月28日

鹿島槍ヶ岳南峰に登ります。

布引はガレ場が出ています。やはり雪は少ないようです。

冷池テン場出発  04:45

鹿島槍ヶ岳山頂  07:05

冷池テン場     09:00

今日中に帰神すべく、急ぎテントを撤収する。

下山ルートは赤岩尾根から西沢を下降しました。

大谷原着 14:25

林道をブラブラと鹿島集落へ戻って行きました。

2014年5月10日 (土)

五竜岳GⅡ中央稜(ビバークのオマケ付きやね!)

続きまして今年から雲峰のメンバーとなったユタカ君がタカちゃんから贅沢にもマンツーマンの暖かい?ご指導を受けた五竜岳GⅡの報告です

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5月3日

白馬五竜スキー場をスタート。

GWということもあり、大勢の登山客がテレキャビン麓とおみ駅に溢れていた。45分の待ち時間でアルプス平に上がった。

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快晴の中、遠見尾根を五竜、鹿島の峰々を眺めながら今日のテン場となる西遠見先のコルを目指す。

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「なぁ、ええ天気やろが、俺って晴れ男なんやでぇ」

タカちゃんはきっと言ったと思う。

しかし、次第に天気が崩れて雨模様となる。

「これはユタカ君が雨男なんや、君のせいやね、俺と違う、俺は晴れ男!

と言ったとも思う。

雨の中、西遠見にテントを設営する。

ここをBCとして明日はGⅡ登攀に向う事となる。

夜間、強風に呷られてBCテントが吹き飛ばされては堪らない、明日はテン場を移動させる事にした。

タカチャンはモンベル#1の最新モデルで最高の眠りを実感したという。

「暑う~、汗かいたぁ」

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5月4日

03:00過ぎに起床、05:30昨夜の雨でバリバリに凍り付いたテントを撤収する。

少し戻ったブッシュの陰に再度テントの設営をしようとしましたが雪面はガチガチに凍り付きペグの1本も埋めることが出来ない。テントはデポして行くことにした。

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07:00過ぎにデポ地を出発、白岳沢を下り、GⅡ右サイドのルンゼへ向かう。

バリバリの最新装備で身を固めたユタカ君。

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こちらのお方は何十年も昔のインターアルプのバイルなど骨董品を駆使して登ります。

「私の事を歩く登山博物館と呼んで下さい」

09:30取り付きには先行の2パーティーが居る。後続していた1パーティーはG0へと向かって行く。我々が最終パーティーとなった。これで今日はジックリと楽しく登れそうだ。 

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「じゃあ、ユタカ君、行こか」

「エッ、僕がトップですか?」

「何かご不満でも?」

セカンドで登る気でいたのですが、

「よっしゃ、行ったるぞ!」

ビビる気持ちを抑えて、嬉しさが湧き上がる。

1P目は2m程の壁にアイゼンの前爪を掛け、草付きにアックスを打ち込み、一気に乗っ越しました。続いて傾斜のある岩場と草付き、そして時折り現れる雪の詰まったルンゼを登ります。

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3P目、雪のルンゼは突き当たりとなり、先の岩の上にもブッシュが出ている。行手を拒むように茂った這松帯を何とか突破しようともがき格闘。回りを見渡しルートとなりそうな地点を探った。

「そっちの這松の方はどうや?行けるやろ?」

とお助けの声が。そこは無いなと思っていたポイントだ。左隅1m幅に隙間無くビッシリ茂った這松がある。

「ここかぁ~、よし、行ける!」

枝をシッカリと掴み、一気に乗り越えて行った。

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その後も続く胸を突く高さに茂る這松帯を上部に見えるリッジ目指してひたすら掻き分けて登る。

「これがバリエーションルートかぁ、バリエーションとは、即ち、這松を漕ぎ道なき道を進む事と見つけたり」

それにしてもセカンドで登って来るTさんは速い速い、ビレイが追い付きません。

「こらユタカ!ザイルが弛みまくってるやないかい!」

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後は尾根沿いに高度を上げて行くだけと安易に考えていました。しかし、今年は融雪が早く進んだようで雪は消え、果てしなく続く這松帯。

尾根沿いを進むのも大変でウンザリします。

「這松マニアになりますわ、あ~松ヤニ臭い!」

その後に現れたのはガレ場です。一歩進むの足場が崩れ流れて、これも厄介な事です。これなら這松の方がましだと自ら茂みに飛び込む。

「俺って完全な這松マニアですね」

やがて切り立った岩稜帯へ。右方向に雪稜の様なものが見える、その方向へと向かったが、実際はルンゼの上部で進む事が出来ず左側へ巻いて行く。

「そこに稜線が見えてるのに、中々近づかんなぁ」

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日が暮れようとしています。

「ビバークポイントを探そうか?」

流石はビバーク魔のTさん。左の雪面中央に這松帯があり、そこをビバークポイントにしようと夜間登攀の開始となった。

「1日は24時間も有る。暗いだけで行動は出来るわい」

「LEDは明るいやろ、夜間も関係ないでェ」

おそらくユタカ君はこうハッパをかけられたのだろう。

ダブルアックスとキックステップで雪面をトラバースする。いつしか辺りは闇に包まれていたが寒さも感じず超快適な登攀だ。

這松帯も傾斜がきつくビバークサイトにはならない。さらに雪面をトラバースし、雪の詰まったルンゼを直上する。

雪壁の上部には平地があるだろうと上がってみたが、そこはナイフリッジとなって反対側に切れ落ちていました。

ナイフリッジの先にある岩峰基部に2人が座れる場所が見つかった。ポイントを整理しツェルトを被ったのは真夜中近くだった。

強い風が吹き上げてツェルトがバタバタと呷られる。

初めてのビバーク、

「ビバークって、身体を寄せ合って暖め合いながら朝を待つんですか? ドキドキやね」

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5月5日

ドキドキ、ハラハラ、秘密のベールに包まれた夜は明けた。朝になっても風はおさまらず強く吹き付けてきます。

やがて細かい雪が顔を叩き出した。風雪の中、ツェルトを片付け2日目の登攀開始だ。ビバークサイトの上に聳える岩峰を登ります。朝一番の風雪の中での登攀で緊張します。アックス類はしまい込み、浮石だらけの不安定な壁を一歩一歩、慎重に登る。

暗闇の中、ビバークサイトから大きく威圧的に見えた岩峰も実際には1P程のものでした。

フィナーレはいつも突然のようにアッサリと訪れる。

ヒョッコリと一般登山道に飛び出した。視界が開けた。

「抜けたぞ!登ったぞ!やったぞ~」

通り掛かった登山者が怪訝そうな様子で見ている。

「お宅ら何処で寝ていたんですか?」

「はぁ、この下で一晩座ってましてん」

呆れた顔でシゲシゲと見つめられた。

こうしてユタカ君はGⅡ、GⅠ上部登攀の完登を手にしたのです。それに風雪のビバークと云うオマケ付きでした。

「これがクラブ雲峰なんやで、洗礼受けたなぁ」

これから逞しく、強く、ハイレベルなクライマーに育って下さいよ。

「俺、身体が弱いねん」

その虚弱体質のオッサン、本当にご苦労さんでした。

「ユタカ君、変な突っ込みを覚えたんと違うか?」

2014年5月 8日 (木)

トっちゃん、キジ撃つな!(明神岳東稜)

2014年5月は下記の4山行が組まれていました。

(1)明神岳東稜 (5名)

アルパインを目的として総合的な登山技術が要求されるルートを選択、若手のレベルアップを目指す。

(2)五竜岳東面GⅡ中央稜、GⅠの継続登攀(2名)

海外も視野に入れたロングルート登攀で技術気力を養う。

(3)爺が岳東尾根~鹿島槍ヶ岳縦走(2名)

静かな山域ではあるが苦しく長い東尾根から長駆鹿島槍ヶ岳を目指す、体力勝負

(4)銀杏峰、姥が岳(5名)

福井の知られざる山々を探訪する。

クラブ雲峰の歴史を振り返っても4山域に14名が出掛けた記録も記憶もありません。

メンバー各人が自らの方向性に沿って行動する姿勢が現れていて、クラブ雲峰は活性期を迎えているのだと実感しましたね。

それでは、まず明神岳東稜のレポートから始めます。

2014年5月3日の早朝、平湯からジャンボタクシーで上高地に入った。(事前に予約を入れておいたのでタクシー会社のパーキングで仮眠、車も預かってくれる)

明神東稜組の顔ぶれはトっちゃん、ナオヒデ君、Mッチ、ナオキ君、そして私の5名です。

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明神橋を過ぎ、養魚場跡の壊れた丸木橋を渡る所からアプローチが始まる。 これ橋?かなり不安定で要注意。

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下宮川谷から宮川のコルへの分岐点です。露岩にペンキ印が有るのでそれと解ります。

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それは突然の事だった。

宮川のコルを越えⅣ峰下をトラバースして岳樺の疎林に入る手前でトっちゃんが腹痛を訴えた。

「スマン、腹具合が悪いからキジ撃ってくるわ、待っててな」

我々がザックを下ろした途端、下からドーンと突き上げるような強烈な衝撃が来た。

「ななっ、何や?」

Ⅳ峰から、ザーッ、ガラガラ、ガーン、ゴーンと雪崩と落石が発生した。

「地震やぁ~!今のは大きかったなぁ、震度4はあるぞ」

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危険を避けて長七側へ回り込むようにヒョウタン池へ向かった。地震の2発目を喰らったのはその途中でした。

東稜の側壁が崩れて雪崩と落石が駆け下って来た。

幸いにも我々が取ったルートが正解だったのか、直撃されず事無きを得た。

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ヒョウタン池には12:00前に到着した。今日はラクダのコルまで上がる予定としていたが3パーティーが先行しており、テン場の確保や明日のバットレスの順番待ちを考えると、否、それよりも地震の事が頭から離れず、ここで幕営するのが良いとの結論に達した。

そして地震情報をラジオで確認してみた。

震源地は飛騨地方と告げている。

「エーッ、震源地の真上に居るんかいな!」

余震は続き、何度も思わず腰を浮かす。

後で知ったが西穂ロープウェイも止まったし、釜トンネルと大正池間も落石で一時通行止めとなったらしい。

帰路に見た落石は軽四くらいあり、それが防護ネットに引っ掛ってかろうじて止まっていました。

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5月4日、一時崩れた天気も持ち直したようで山々はモルゲンロートに輝いた。

これから登る東稜下部の核心部は(第一階段)と呼ばれている。昨日のパーティーはスタカットで登っていたようだ。

「意外と雪が消えているようやね、さてどこを登る?」

ルートを目で追っていました。

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早朝でもあり雪は締まっている。アイゼンは効くし、何よりダブルアックスが悩ましい草付きでもバッチリと効くのが嬉しい。急峻な雪壁が続き、一気に高度を上げていきます。ヒョウタン池が小さく見える。

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正面に明神岳主峰(2931m)その先に前穂高岳(3090m)が見える。

前穂の手前が奥明神のコルだ。

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ラクダのコルまで登って来ました。

たおやかな雪稜、空は群青に何処までも澄み、天と地の境界を歩むクライマーの気分は弥が上にも高揚する、そんな瞬間がここにある。

コルで小休止となり、トっちゃんが、

「キジ撃って来るわ」

「止めてくれ~、お前がキジ撃ったら地震がまた来るわ!」

冗談を言った途端、グラグラと大きく揺れた。

「わぁ~ホンマに来よったぁ、トっちゃんのキジ撃ちは安全圏に入るまで禁止やぞ!山の神さんが怒ったはる」

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東稜バットレスの下部は壁左の雪壁を登ります。

時間の経過ともに雪面も緩んできます。この先、より慎重な行動が求められます。

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この小さな壁がバットレスだ、これを乗り越えた先に明神岳主峰がある。

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3級プラスの壁でも重荷を背負ってアイゼン装着では厳しいよね。

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下又白谷へスッパリと切れ落ちた高度感は堪りませんね。茶臼ノ頭も下に見えています。

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後続はフィックスしたロープにアッゼンダーをセットし、スピーディーにバットレスを越えて行きます。

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バットレスを越え、急な雪壁を登り切れば明神岳山頂に達する。この辺りから日が陰り始め風も強く吹き出した。

Mッチが言います、

「ヤバい場所ではザイルを出してくれると思ってましたけど何にも言わんし、怖かったぁ」

「俺はそれより地震が怖いわ!一発ドーンと喰らってみーな、雪ごと奈落の底やぞ!」

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明神岳東稜を抜けた。後方に大正池や、焼岳、乗鞍岳、御岳が並んで見えています。

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明神岳(2931m)山頂到着11:30でした。

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太陽は笠を被り、日差しは消え、冷たい風が吹き出した。

「早よ安全圏に逃げ込もうや、寒いわ!」

天気は崩れ出している。明日は荒れ模様となるだろう。

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明神主峰からの下降も気が抜けない。滑れば一巻の終わりとなる。緊張の時間が続く。

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奥明神のコルまでは安全を期して25m懸垂2回で降り立った。

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「あんたもエエ歳なんやから、いつまでも山でアホな事せんと家で孫の守りでもしてたらどうですか?後は俺達がやりますから!ボチボチ引退したら如何?」

なんて言われてるようですね。

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奥明神沢を下れば岳沢です。ブロックと落石には要注意だ。雪は思ったほど緩んではいなかった。

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岳沢ヒュッテには15:00前に降りてきました。

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Mッチもナオキもビール、ビールと連呼しています。

「お前らはアル中か、それやったら致死量を超えるまで飲んでみるか!」

こうして地震に驚かされた山行は終わったのです。

パンパンに張った脹脛を撫でながら、

「疲れたけど、地震も怖かったけど、楽しかったなぁ」

ご同輩諸君、後輩諸君、感謝感謝です。

 

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